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I want to... Dream as if I'll live forever. Live as if I'll die today.
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ここ一週間の読書メモなど。

「天と地の守り人」上橋菜穂子
全く感想に出来る気がしない。すごいとしか。
ぶわあって膨らんで最後の一点に収束していくのがすっごく気持ちいい。
本当に、どうやったらこんな物語が書けるようになるんだろ?
いちいち目や耳に浮かぶ。ページ捲る手が止まらない。
バルサといいチャグムといいタンダといいトロガイといいシュガといいみんな素敵すぎる。
タンダみたいな人がいたら間違いなく惚れてる。(×
こういうハイファンタジーを書けるようになりたい。すっごく。
児童文学とかファンタジーと一口に言っても、
やっぱり面白いもの、あまり面白くないもの、多々あると思うんですが、これは、大当たり。
すっごく嬉しい。大当たりのファンタジーを読めた時ほど嬉しいことはない。
読み終わった後の第一印象が「終わっちゃった…orz」だったなあ・・・。

「コルカタ」小池昌代
インドを旅しての詩集。ちょうど去年の春にTVで旅の様子を見てたんですが。
というか、この方、自分の大学でも教えてらっしゃるんですが。
読み終わって、溜息のあと、あー、インド行ってみたいなー、と、しみじみ。
詩についての感想は、んん、難しいんですが…
喋るように語るように、優しい語り口の詩なので、読みやすく親しみやすく。沁みやすく。
でも、物足りないって思っちゃう人はいるかも。
私は難しい現代詩よりはこういう詩の方が好きだったりします…

書き手が旅することで何を生めるのか、に期待して買った部分も少しだけ。
答えはまだ見えず。
理由探しちゃいけないのかもな。


「言いたいことが言えない人」加藤諦三
す ご く し ん ど か っ た
加藤さんの文章は、なんでか読んでてすっごく疲れます。
べっこり凹んで、で、どうすればいいの?ってなっちゃう。
とりあえず7割くらい当たってましたが、そういう風に思いたくない、ってのも多々。
恥ずかしがり屋の人の周りに集まってくるのはいじわるな人ばっかりだとか、
両親がどうのこうのとか。なんか生理的にあわない。
でも同じくらい図星も多いんだ、これが……ああ……

高校入学当初、あんなに人が怖くて仕方なかったのは、
私の場合、親がどうこうっていうよりは、中学の時の経験の気がするんだけどな…
ていうか、これ、一切思い当たるとこが無い人なんていないだろー…


「続・吉原幸子詩集」吉原幸子
小池先生がお勧めしてたのもあり、手にとってみたら結構面白かった。
あー、もうちょっとゆっくり読んでおけばよかったな……
ちょいちょい琴線にひっかかる詩もあったんですが(´`;)写しとけばよかった


「NO TRAVEL NO LIFE」須田誠
下の記事でバレバレなとおり、迷走中なので、すがるように引っ張り出してきた一冊。
受験中にしょっちゅう読んでた愛読書。もとい写真集。
行きたい、生きたい。
また読み返そうかな……





課題図書読んでたりで、カラマーゾフ止まってます\(^o^)/
読みたい本が増える一方だぞぎぎぎぎ
 
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このカテゴリめっちゃくちゃ久しぶりに使うなぁ…。



ちまちまと読んでいた、ファミ通文庫の「文学少女」シリーズ。
4巻まで読んでしばらく止まっていたんですが、ちょっと前から一気に読み始めて、
今日、7巻まで、読み終えました。

追記から色々想いごと。
うあああ朝から重いのを読んでしまったああああ(´;ω;`)
いや、すごいよ…すごいさ…すごいけどさ…
ああもうすごいすごいって馬鹿の一つ覚えじゃないんだからもっと語彙をだな

トレープレフぅううう(´;ω;`)


作中のトリゴーリンの独白が、なんだか苦くて苦くて。
作家が出てくる小説は若干苦手です。意味もなく凹む。
物書きの端くれにもなれてないのにね。
ていうか物書き目指す道にも立ててないのにね。
何を誰に伝えたいのかも分かってないのにね。
自己満足なんて言うのは簡単だけど、結局誰かに誉めてほしくて私は書いてるんじゃないか?



…あー、駄目だ、名作を読むといっつもこう意味不明な思考回路になるんだ。
スイッチ切り替え切り替え。
マンドリンの音だけでも取って、明日は美容院にでも行ってこよう。

 
ちょびっと間が空いてしまいましたが、こんばんは。天唄です。
日食から無事に帰って、それからは普通にのんびりごろごろしてました(笑。


それで、また書きとめ的な感じで読書メモ。
どうも私は気合を入れすぎると自爆するタイプなようなので、
もうちょっと気楽に、簡単に。



・「ビルマの竪琴」 武山道雄
前々から読んでみたいなと思っていた作品。
皆既日食を見に行く時、一緒に連れて行って、
飛行機の中で半分、帰ってきてから半分読みました。
話の筋はおおまかに知ってはいたけれど、それでもやっぱり楽しめたし、
南国のジャングルの感じが伝わってくるというか、なんというか…
……ああ、駄目だ、なんかこう言っても全然伝わらないな。
なんというか、登場人物みんなが愛おしい、んですよね。
こういう言い方が一番いいのかは分からない、ですが。
綺麗過ぎる、ともいえるのかもしれない。でも、とても優しい。
祈りみたいな作品でした。
解説に、これが子供向けの童話として書かれたのが惜しい、みたいなことが書いてあったけれど、
私はこれは、子供に読んでもらいたいなぁ、なんて思います。
もちろん、大人にも。
というか私も全然まだまだ子供なんですけどね。
竪琴の音色が聞きたくなりました。
というか、もう、うん。最後の最後、泣きそうでした。本当に。
私、私は……私だったらどうするかな。
戦争の恐ろしさを本軸に据えた作品ではない(ある面ではそうなのかもしれない)けれど、
でも、戦争下の人の思いは、ひしひしと伝わってくると、思います。
打ち捨てられた人骨。
全て終わってからの話。


・「ガラスの地球を救え」 手塚治虫
ヴィレッジヴァンガードで立ち読みしてて、気づいたら購入してました。
手塚さんの創作への思いとか、
今(といっても原稿が書かれたのは今からもう20年も前ですが)への、思いとか…
実際に手塚さんの漫画をほとんど読めたことはないんですが、
でもやっぱりずっと読んでみたいと思っている作品だし、
アトムも、原作ではなくPLUTOの方で、なんですが、
いや、もう、泣いてしまいまして…
なんとなく、どこかでやっぱり憧れている人なので、
手塚さん本人の言葉を目の前で聞いてるような気持ちでページをめくりました。
まだ消化しきれていないのですが、
…なんて言ったらいいんだろうな。
20年前の言葉のはずが、すっかり今を見通していて。
多分、年齢的には私はまだ子供と大人の中間くらいだと思うのですが。
…いや、もう大人かな。なの、かな。
言葉にするのが本当に難しいな…なんて言ったらいいんだろう。
手塚さんが作中で触れてる「漠然とした不安」というものは当然私にもあるもので。
まだ、間に合うかな、となんだか心細くなってしまい、
でも、でも、やっぱり、ここは、もう少しじたばたしてみようかなんて、思ったりして。
もう少し読み込んでみたいなあ。


・「これは王国のかぎ」 荻原規子
ついさっき読み終わりました、「これは王国のかぎ」。
図書室でふと目があって借りてきたのですが、
うううん、なんていうんだろう。
いや、あの、読んでるうちにラシードに惚れてしまいまして。
ハールーンもかっこよかったけど、いや、うん、ラシードに一目(一読?)惚れしてしまいまして。
途中まではなんかほぼひろみと感情が重なってたんですが、
(ちょっともやもやしたり、どこかでくっついてほしくなかったり)
最後の最後でどうやら私は物語からはぐれてしまったようで。
あれれ、とちょっとなってしまったのでした。
どこでひろみはこんなに強くなってたんだろう?というか。
うーん、うーん。ちょっと急ぎ足で読み過ぎちゃったかな。
でも、世界観という意味でなら、とても好きです。
砂漠に、ジンに、魔法に。あの軽快な語り口。
ただちょっと、あれ…
多分私の頭の中には、村山早紀先生の「シェーラ姫の冒険」シリーズが位置を占め過ぎてて、
アラビアンナイトの世界となるとそっちが飛び出してきてしまうっていうのも、
ちょっぴりあったのかもしれません。

…あとあれだ、たぶん私、ひろみよりは、絶対リコに近いんですよ。
鈍い。どうしようもなく鈍い。それで無意識に人を傷つけてしまう。
なんとなく、そんな負い目もあったのかも、なあ。
…でも、だからかな、なんとなくもう一度読みたいような。

うん、でも、結末を知っている今。
もう一度改めて読んでみたいなぁ、なんて。
そしたらまた、何か別の面が見えるような気がするんですよね。
なんだろうこの、うーん、うーん、えっとあのやっぱりもう一回いいですか?みたいなの。
不思議だ。
 





最近自分のチキンっぷりや器の狭さがつくづく嫌になったりします。
ファンタジーという夢の世界を、
私は本当に大好きだけど、その世界に浸っているだけじゃなくて、
そこから本を抱きしめて走りだせる子になりたかった。
生意気だったから、夢を諦めた大人になんかなりたくなかった。
笑いながら世の中甘くないからなんて言いたくなかった。
冒険みたいな行動力で何かしてから何かを言いたかった。
だけど今のままじゃ、本を周りに壁みたいに積み上げてうずくまってるままで。
いくら口でものを言っても何も行動に移せない。
自分のなりたくなかった大人に近づいている。
私に足らないのは、行動力と勇気と、あと、もう少し人の心を思い測れるようになること。
独善的なおもいやりだけじゃ、
…駄目なんだ。

本当に大切なことって、なんだろう。
 
 
そんな訳で、せっかくだしさっそく読書日記とか付けてみる。
読書日記って言っても気楽に書きとめるくらいですけどね;;

いやあもう…今日も暑いですね…
起きたら12時だった私が言えたセリフじゃないのかもしれないですが……(←

今日はこのあとご飯食べたらマンドリン練習して、それがすんだら思いっきり絵描くんだぜ!



▽△▽△▽▽△▽△▽▽△▽△▽



◆ハックルベリィ・フィンの冒険――マーク・トウェイン 1885年

私が読んだのは山本長一さんの訳した彩流社出版のものでした。
もともと大学の課題でトム・ソーヤーの冒険の方を先に読んだのですが、
その時一緒に紹介されてたこちらの本の引用が気になって仕方なくて、
借りてきて、読破してきました。
ちなみに引用ってあれです、「よし、それなら俺は地獄へ行こう」ってやつです、ね。

トム・ソーヤーの冒険も面白かったけど、
こっちのハックルベリィの方が面白かったかも。
トムの方は純粋ないたずら(まあそのいたずら描写に色々社会比喩が潜んでるらしいあたりトウェインさん恐ろしいですけども)を中心に日々が流れていきますが、
こっちはもう、ハック命がけですもんね。うん。
あと、ミシシッピ川の描写もすっごい綺麗で引き込まれたってのも…

というか、トムよりもハックが個人的に好きなんですよ、ね。
トムはかっこいいけどなんだかんだ決まった枠の中に納まってる感じがして。
その点ハックは本当に自由で、
ハックが現代文明をさんざんにこきおろしてくれるとこなんて読んでてどれだけスッキリしたか分かりませんよもう…!
ていうかハックって絶対全子供の憧れだよな…!!

……旅に…出たい……/(^o^)\

いやまあそれはさておき。
このハックルベリィ・フィンの冒険はアメリカ文学最大の傑作で、
ここからアメリカ文学が始まるとまで言われているらしいのですが、なんとなくわかる気がします。
なんというか、大人にも子供にも読めて、
面白くて、それでいて深くて……ってのが、一番すごい文学なんじゃないかと…思うんです、よねえ。
難しければいいってもんじゃない、んでしょうか。
そんな、レポートで文学論やら何やらさんざん読んで頭が痛くなった奴の呟きでした(苦笑。

それと、あと、ジムも忘れちゃいけない。
日本人としてはやっぱりよくわかんない感覚なのですが、
黒人奴隷との旅…ってのが、またこの物語を面白くしてるんだろうなあ…。
授業で先生が言ってたセリフを借りると、
「当時、奴隷制を批判するなんて今の車社会を批判するのと同じくらいすごかった」らしいですし。
え…マジですか……?って感じなのですが、
実際に経験したことのあるわけではないのでそこはさておき…。
ハックとの関わりがすごく微笑ましくて優しくて、
王様と侯爵が絡んでくるあたりではもうハラハラしっぱなしでした。ジム良い人すぎる……

ただ、それだから最後はちょっとやっぱり残念だった、かなあ(´ω`;)
あれにもあれで、何か意味があるのかな……。
…今度また、トム・ソーヤーの冒険と合わせて読み直してみたいな。


長々書きましたが、一言で言うならとにかくハックがかっこよすぎました><
なんだろうなこの憧れは。
………
もし将来もうひとつペンネームを持つことがあったら、「白」って字使いたい…なぁ…




◆風の口笛 メルヘン作家の人生はメルヘン――やなせたかし 1991年

地元の小さい図書館でふと目があって借りてきました。
そこまで分厚くないですし、やなせさんの優しい文体で綴られてるので読みやすいですよー。

えっと、これはやなせさんの、
メルヘンとメルヘン作家についてのエッセイ…なんですが、
色んな知識を得られるだけじゃなくて、やなせさんの考え方に触れられたり、
メルヘンってなんだろうって考えられたりして、
すごく読んでよかったなって思える本でした(・ω・*)
何が書きたい?と言われたら小説よりも物語、
中学校の図書室に並ぶようなお話、と呟きたくなる私なので、
すごくどきどきしながら読ませてもらいまして。

で、もう衝動的に「不思議の国のアリス」や「若草物語」「あしながおじさん」やら何やらを買い込んできたのですが(←)、
小学校のころに読んだものはあんなに大きな字で薄い本に印刷されていたのに、
いや、実際はこんなにちゃんと文庫本になってるんです ね…!
童話や児童文学大好きなのにどこかで舐めてました、すいません(´ω`;)
青い鳥なんてノーベル文学賞受賞してるんですって…ちょ…読む…読むわ……

それと、印象的だったのは、
やなせさんが作中で言っていた「よい童話を書こうと考えるよりも、いかによく人生を生きていこうかと考えることのほうが、はるかに大切だ」…ということや、

「本を読むよりも歩き回りなさい」……ということや、

誰かのために物語を書くとき、
たとえばルイス・キャロルがアリス・リデル三人の姉妹のために物語を書いたように、
その時にこそ素晴らしい物語が生まれる……ということで。

「私の人生はそのままでおとぎ話だ」といったアンデルセンのように、
…何とも上手く言えないけど……
がんばろう、と思ったのでした。
 
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